かつてスーパー耐久など第一線のレース現場で活躍した元プロメカニック。現在は持病との付き合いもあり、特定のチームに常駐する形ではなくフリーランスとして活動している。 体調と相談しながら、これまでの経験と知識を必要とされる現場へと赴く、まさに「さすらいのメカニック」として0.1 Racingのピットを支えている。
愛のムチと少し辛口な哲学
彼のメカニックとしての哲学は、妥協を許さない少しスパルタなスタイル。
「優勝以外は、すべて負けだ」
「そんなこと必要ないよ!変わらないよ!車のせいにしないで速く走れ!」
と、時にドライバーへ強烈な言葉を放つ。 しかし、その根底にあるのは「車のポテンシャルを言い訳にする前に、まずは人間が極限まで能力を引き出せ」という、レースの本質を突いた愛のあるメッセージである。
達人が行き着いた「心のセッティング」
彼の真骨頂は、工具を握る前の段階にある。何よりもドライバーからのインフォメーションを徹底的に大切にしており、コースから戻ったドライバーに対し
「まずは、1コーナーのことからだ」
と、焦らず一つずつ丁寧にヒアリングを行っていく。 「いま、車がどういう状態にあるのか」「次にどう走らせるべきか」を、じっくりと言葉を交わすことでドライバー自身に深く理解させていくスタイルをとっている。
工具よりも言葉を操る?
……そう、ここまでお読みいただければお分かりの通り。この達人、意外と自分では車を触らない(笑)。 ガシャガシャと工具を動かして車をいじるよりも、まずはドライバーの『マインド(心)』を完璧にセッティングする。体調の波もありピットでの激レアなサポート体制ではあるものの、彼がそこにいてくれるだけでチームの空気は一瞬で引き締まる。 なお、あまり車を触っていないのではないかという疑惑に対し、本人は
「見えないところでこっそり触ってるんだよ!」
と笑って主張している。
現在は持病の関係もあり、特定のチームに常駐する形ではなくフリーランスとして活動中。
体調と相談しながら、その圧倒的な腕を必要とされた現場へと赴く、まさに「さすらいのメカニック」





