■ タイヤ空気圧と「定番」という名の思考停止

レースにおいて、コンマ1秒を削るためのタイヤ空気圧管理は命です。病室での作戦会議でも「負け戦でも空気圧だけは限界まで攻めろ」と語り合ったほど、私たちにとって重要な要素です。

そんな空気圧管理の要となる「エアゲージ」を今回新調しました。 モータースポーツ界隈でエアゲージといえば、「旭産業(アサヒ)のゲージが一番」というのが半ば常識となっています。確かに旭産業のゲージは長年愛される素晴らしい名機ですが、どうしてもネックになるのがその「価格の高さ」です。

ここで活きるのが、元プロメカニックであるたけだ氏からの教えでした。 「みんなが常識だと思っている定番品に、思考停止して高いお金を払うのが本当に正解か?」という視点です。

■ たけだメカのアンテナに引っかかった「JACO」

JACO ElitePro デジタルタイヤ空気圧ゲージ – プロフェッショナル精度 – 100 PSI

常に最新のツールへアンテナを張っている彼が、「これ、ちょっと気になるんだよね」と目を付けたのが、今回購入した「JACO」のデジタルエアゲージでした。

調べてみると、レース現場で求められるプロ向けの厳しい精度をしっかりと保ちつつ、0.1単位の数値を正確に読み取れる「デジタル表記」を採用しています。それでいて、定番の有名メーカー製と比べると比較的安価に手に入るという、非常にコストパフォーマンスに優れたアイテムでした。 「ならば実際に試してみよう」ということで、現在私がテストエンジニアとなり、サーキットの現場でこのJACOのエアゲージを使い倒してみます。

■ 0.1 Racingのコスト意識

「安物買いの銭失い」はレースでは命取りになります。しかし、「ブランド名や常識に囚われた高額投資」もまた、潤沢な予算を持たないプライベーターの首を確実に絞めていきます。

プロの精度が担保されている新しい技術があるのなら、これまでの常識を疑い、積極的に試してコストを抑える。そして浮いた資金を、1回でも多くの走行枠や、よりフレッシュなタイヤへの投資へと回していく。 最新技術へのアンテナを高く保ち、限られた資金を最も効果的な場所へ一点集中させること。これこそが、お金をかけて本気の勝負に挑む「0.1 Racing」のコスト意識であり、揺るぎない哲学です。